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パラリーガルの仕事はつらい?「仕事がつらい」と思う理由をまとめてみました

2024-09-01

法律事務・パラリーガル

こんにちは。人材担当のKです。
私たち人材営業は、ほぼ毎日誰かから相談を受ける仕事だと言っても良いかもしれません。

相談者は、弁護士の先生、求職者の方々、企業の人事、自分が担当している派遣スタッフさん…と様々です。

今回はその中から、法律事務所で働いているパラリーガルさんが「仕事がつらい」と思う理由について書かせていただきます。

私がこの仕事を始めてから5年以上経ちますが、今まで数えきれないほどの相談を受けてきました。
相談を聞いていた時間は、合計100時間は下らないと思います。

話を聞きながら取っていたメモを参考に、5つの分類に分けてまとめてみました。

1. 業務過多・時間管理の問題

勤務時間の不適合

業務量に対して時間が足りないと感じている方が多くいらっしゃいました。

パラリーガルの仕事は多岐にわたり、その業務量は非常に多く、限られた時間の中で多くのタスクをこなさなければならないため、常に時間に追われる感覚に陥ることがあります。

例)前任者は9時から18時のフルタイムで業務をこなしていたが、自分は9時半から17時半の7時間勤務で同じ業務をこなすよう求められている。

時間外勤務への制約

法律事務所では時間外勤務が基本的に認められないこともあり、結果的にサービス残業が発生してしまうケースも少なくありません。

無駄な作業の多さ

日常業務にはルーチンワークが多く含まれていますが、その中には効率化が可能な作業も多く存在します。

現状のやり方を変更することが難しく、非効率な業務が続くことがあるそうです。

タスクの優先順位と負担

業務の優先順位をつけることが難しい場面も多々あるそうです。

裁判の準備や打ち合わせ、日常業務に加え、突然の緊急案件に対応しなければならない状況が続くと、パラリーガルは過度のプレッシャーを感じる方が多くいらっしゃいました。

休憩時間の不足

業務量が多すぎて、十分な休憩時間が取れないこともあります。

これにより、心身の疲労が蓄積し、業務の効率が低下するリスクも高まります。

2. 職場の人間関係・コミュニケーションの問題

指導不足(情報伝達の不備)

業務の引き継ぎが不十分で、業務の流れを把握するのに時間がかかることがあります。

特に前任者からの情報が不足していると、業務を円滑に進めることが難しくなります。

弁護士とのコミュニケーション

弁護士とのコミュニケーションの難しさがストレスの一因となることもあります。

ミスの原因を追及される際に、心理的な負担を感じるパラリーガルも多いです。

また、弁護士自身が準備をせずに急に指示を出すことがあり、常にプレッシャーを感じているパラリーガルの方も多くいらっしゃいました。

(例:帰宅寸前に郵便物を即時発送するよう指示される…など)

指示の曖昧さ

書面の送付方法など、指示が曖昧で判断にどのように対応すべきか迷う場面も多く困っているパラリーガルの方がいらっしゃいました。

弁護士が忙しいために、質問する時間が取れず、不安なまま作業を進めることになることもあるそうです。

他のスタッフとの温度差

仕事の進め方や対応に関して、他のスタッフとの間に認識の違いがあり、混乱や不安を感じるとの声もありました。
業務領域が違うのにマニュアルが無いなど業務の進め方に対する認識の違いが混乱を引き起こし、ストレスを増幅させることがあります。

3. 仕事の不安・プレッシャーが強い

職務の負担感

前任者の業務をそのまま継承することが求められることが多く、これがパラリーガルにとって大きなプレッシャーとなることがあります。

前任者のやり方を100%記したマニュアルが存在せず、新しい方法を提案するのが難しい職場環境も存在し、精神的な疲労が蓄積することがあります。

仕事の継続への不安

派遣スタッフの契約終了や解雇のニュースを耳にするたびに、自身の仕事の継続に対する不安が募ることがあります。

こうした不安が、日々の業務に影響を与えることも少なくありません。

業務の責任感と不安

ミスが許されない重要な業務を一人でこなさなければならない場合、その責任感が大きなストレスとなります。

ダブルチェックができない状況で、ミスが許されないというプレッシャーを感じることがあります。

4. 職場環境・労働条件の問題

業務の非効率性

前任者から受け継いだ業務フローが非効率だと感じることがあるそうです。

ですが、新しい手法を導入することが困難なため、その非効率さを抱えたまま業務を続けることになることもあるそうです。

地位と評価の低さ

パラリーガルの仕事の重要性は高いものの、法律事務所ではその評価が給与や昇進に反映されず、割に合わないと感じている方も多くいらっしゃいました。

このような状況が、モチベーションの低下につながることがあります。

仕事の独自性への適応の難しさ

法律事務所の特有の業務に適応するのは容易ではありません。

新しい手法や業務内容に慣れるまでには時間がかかり、それがストレスの要因となることもあります。

例)管財業務の進め方が独特であり、これまでの経験とは異なるため、適応に苦労している。
また、配当を一件一件ATMで振り込む手法に非効率さを感じている。

例)成年後見で100万円を超える金額を銀行に振り込む必要があるが、金額が大きい場合、自分のマイナンバーカードを窓口で提出する必要がある。プライベートではないのに自身の個人情報を出すことに違和感を覚える。

5. 個人的な感情・精神的な負担

精神的なストレス

業務の量や職場の雰囲気、特にミスを指摘されたり仕事のプレッシャーによって精神的に疲弊することがあります。

自己嫌悪

忙しい日々の中で、自己嫌悪に陥ることもあります。

特に、仕事に対する意欲が低下したり、他人に対して不満を感じた際に、自分を責める気持ちが生じることがあります。

先生が昼休みから帰ってくると「もっとゆっくりしてくればいいのに」と思ってしまう自分に対する自己嫌悪が出てくるパラリーガルの方もいらっしゃいました。

6. まとめ

こちらはどの職場でも共通する内容だと思われます。
一般企業と違う点があるとしたら、パラリーガルは相談できる人や共感をしてくれる相手が少ないということでしょうか。

パラリーガルは法律を扱う仕事であるため、守秘義務を負っています。
業務上知り得た情報を外部に漏らすようなことはあってはならないとされています。

守秘義務の対象となるのは、職務上知ることとなった秘密のすべてです。個人情報保護法では「個人情報データベース等」上の「個人情報」のみを保護の対象としていますが、守秘義務はそれよりも広い範囲をカバーしています。

極端な話ですが、法律事務所から一歩でも外に出たら業務の話はしてはいけないことになっています。

たまには誰かに相談したくもなりますよね。

パラリーガルの皆さまの負担が少しでも軽減できるように、私たちにできることを考えていきたいと思います。

著者情報

人材担当 K.K

人材担当K.K

経営支援事業部のゼネラルディレクター。

特技は「気配り」、仕事で心がけていることは「人の話は最後まで聞く」。

ゲームが趣味のインドア派です。

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